料理上手とは?
元夫には、「料理が下手だ」と言われていた。
大学に入った頃はたしかに下手だった。
そんな私だが、なぜか社会人になって食品会社の開発に就職した。
こんなに料理が下手な私が食品の開発をするのだ。
なぜ、自分が料理下手なのかを真剣に考える毎日が続いた。
そして至った結論。
1.秤を使うこと
2.「美味しいとは何か?」を感じること
1は、料理とは何かを学ぶために、料理教室に通い出したことがきっかけで理解した。
美味しい料理は材料を計量することで、安定して作ることができる。
私が通った料理教室で数十万円かけて習ったことは、これひとつだけだったのかもしれない。
それでも、大きな成果だった。
2.実は、母は料理下手だった。(こちらも過去形)
「野菜炒め」が毎日毎日続いていた。
例えばピーマンがあったら、毎日ピーマンの野菜炒めだった。
「嫌い」と残してはいけないと教えられた。無理やり出されたものは全て食べていた。
そのうちに、自分が「美味しい」と思えるものがなんなのか分からなくなった。
逆に、「まずい」物もわからなくなった。
所謂、味音痴になったのだ。
開発に入って考え始めたのが、「美味しいってなんだ?」ということ。
食べて味わって、「これは美味しいのか?まずいのか?」と、まず「考える」
「まずい」「うまい」と頭で判断を下す。
それを繰り返していくことで、「うまい」がわかってくるようになった。
お洒落なレストランでもまずいと感じるものはあるし、すごく寂れた食堂でもうまいと感じることもある。
それを家で再現することもできるようになってきた。
まさか、「うまい」「まずい」を考えて判断するようになるとはおもわなかった、、
そして、最後に料理が上手くなる一番のコツは、
「食べてくれる人がいること」
「おいしいと言ってもらえること」
それに限る。
まずいまずいと言われ続けていた頃は、おいしい料理を作ることができなかった。
今は、作ると「おいしい」と言ってもらえる。
そうすると、さらに作りたくなるし、喜んでもらいたくなる。
そんな単純なことだけど、とても大切なこと。